
葉酸 (folic acid) は、「ようさん」と読み、ビタミンB群の仲間。妊娠中の女性、妊娠したい女性には必ず補給して頂きたいビタミンです。
成人に必要な葉酸の量は一日に200μg、妊娠中の女性では倍の400μgが必要です。授乳期のお母さんも280μgが必要とされています。
近年、妊娠中の女性の葉酸不足がクローズ アップされ、母子手帳にも葉酸の摂取についての記載が追加されたほどです。葉酸が不足すると、胎児の神経管がうまく作られません。二分脊椎や無脳症といった神経管奇形の赤ちゃんを産んだお母さんを調べたところ、ビタミンB群の値が低いということが分かりました。
重篤な障害をもって生まれる赤ちゃんもいますが、うまく育たなければ生まれる前に流産や死産になることもあります。また、妊娠中毒症にも葉酸不足が関係していると言われているのです。赤ちゃんの神経が作られるのは、お母さんが妊娠に気づく前の4週から12週にかけて。だからこそ、妊娠を望む女性は日ごろから葉酸を摂る習慣をつけて頂きたいのです。
アメリカでは、公衆衛生機関(CDC、FDA、HRSA、NIHなど)が、妊娠する可能性のある全ての女性に向けて、神経管奇形を防ぐため、1日400μgの葉酸を摂取することを勧めています。これを受けて、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、南アフリカ、アイルランド、イギリスなどの厚生省も次々に同様の勧告を出し、現在先進10カ国で同様の指導が行われています。
葉酸は水溶性のビタミンですから、摂りすぎても余分は尿から排出されます。つまり、摂りすぎる心配はありません。逆に言えば、一度に摂るより一日数回に分けて摂るほうが効果的だということです。また、葉酸が足りないと貧血になったり、食欲不振、下痢などの症状が出ることがあります。妊娠している女性だけでなく、一般の女性にとっても、元気でいるために葉酸が必要なのです。葉酸は、DNAやRNAをつくるときにも使われますから、ガンの抑制にも効果が期待できます。葉酸って、こんなに大事なビタミンなんですね。