妊娠前のマメ知識

ビオチンの補給

ビオチンとは?

ビオチン (biotin) は水溶性ビタミンの一種で、ビタミンHとも呼ばれます。通常は、腸内細菌によって体内で作り出されるものです。

ビオチンが不足する原因

これまで、通常はビオチンが欠乏することがないと言われてきましたが、体内環境によっては欠乏症が起こることが分かってきました。

ビオチンは、食物中ではタンパク質と結合しているため、消化の際に酵素の働きによってタンパク質と切り離されなければなりません。この酵素を作り出す過程に障害が起きると、腸内でビオチンが吸収されなくなるのです。

特に、卵白に含まれる糖タンパクの一種であるアビジンと結合すると吸収されなくなるため、生卵の食べすぎ(一日に10個以上)で欠乏症が起こることが考えられます。

また、抗生物質を長期にわたって服用している場合、善玉の腸内細菌が減って、腸内でビオチンを作り出す量が極端に減ってしまうこともあります。特にアトピー性皮膚炎、乾癬、掌蹠膿庖症、白髪、脱毛、食欲不振などの症状のある人にはビオチンを吸収する酵素の活性が弱かったり、腸内細菌がビオチンを作り出す量が足りないことがあります。こういう症状のある方は、積極的にビオチンを摂るとよいでしょう。

ビオチンが欠乏すると?

腸内細菌が充分に定着していない乳児では、ビオチンが欠乏しやすいことも知られています。また、妊娠中にビオチンが欠乏すると高い確率で口蓋裂、小顎症、短肢症などの奇形が生じることが分かっています。


水溶性のビタミンであるビオチンは、多く摂りすぎても尿によって排出されてしまうので、仮に過剰に摂りすぎても副作用はありません。妊娠を望む女性には、毎日摂ってほしいビタミンです。